Roland が先月中旬から名機復活を予感させるティーザーを公開して注目を集めている新しい電子楽器シリーズ AIRA の4機種がついに正式発表されました。
現時点ではグローバルサイトの roland.com と US サイトの rolandus.com に製品ページが開設されていて、日本サイトの roland.co.jp には情報がありません。
[追記] 2014/02/17
日本語製品ページが開設されていました。
» Roland - AIRA series :: 製品>検索結果
発売時期は TR-8/TB-3/VT-3 が2014年3月頃、SYSTEM-1 は2014年5~6月頃で、価格は Synthtopia によると、TR-8 が499ドル、TB-3 が 299ドル、SYSTEM-1 が599ドル、VT-3 が199ドルになるだろうとのこと。
AIRA は単独の製品名ではなく製品シリーズラインナップの総称で、今回発表された4つの機種以外にも今後拡充されていくものと思われます。
もはや説明不要の名機 TR-808/TR-909 の定番ドラムサウンドを完全再現した新世代のドラムマシン。
内部演算は96kHz/32bit浮動小数点で処理され、当時のアナログ回路の個性をデジタル回路でモデリング再現する Roland 独自の新技術 Analog Circuit Behavior (ACB) が採用されています。
エフェクトはステップ単位のリバーブ、ディレイの他に、外部入力をサイドチェインしてダッキングやゲート、スキャッターなども利用可能になっています。
本体には各インストルメントのパラレル出力端子がありませんが、PC/Mac と USB ケーブルで繋ぐことによって、全インストルメント11系統を独立してデジタルオーディオ出力して DAW に録り込んだり、ホスト DAW の MIDI クロック同期や MIDI 制御が可能。
こちらももはや説明不要の名機 TB-303 のアシッドサウンドを完全再現するベースラインシーケンサー。
鍵盤部はオリジナルのボタン式を踏襲せずに、プレッシャーセンシティブ対応のタッチパッドが採用されています。
TR-8 と同じく内部演算は96kHz/32bit浮動小数点で処理され、新技術 ACB によって TB-303 独特の矩形波/ノコギリ波や粘っこいフィルター、グライドが再現されています。
オリジナルサウンドに加えて、ドライブ系のエフェクターを通した過激なサウンドや、新たな4オシレーターの分厚いサウンドなど計134種類の音色が登録されています。
TR-8 と同様に USB 端子を備え、PC/Mac 側へデジタルでオーディオ出力して DAW などに録り込んだり、MIDI 制御が可能です。
デザインとサイズから SH-101、名前が SYSTEM-1 というところから SYSTEM-100/700 を連想させますが、TR-8/TB-3 とは異なり直接のモデルになったシンセはないようで、96kHz/32bit浮動小数点の内部演算と新技術の ACB を使うことによって、Roland 歴代の名機たちのアナログサウンドを蘇らせる力を持っていると言えそうです。
キーボードはノーマルサイズの25鍵で4音ポリフォニック、音源部は2オシレーターにサブオシレーターとノイズジェネレーター、フィルターはローパス(-12/-24dB)とハイパスが別々にあり、エンベロープはピッチ/フィルター/アンプの3つが搭載されています。
ピッチベンド/モジュレーションのホイールがジョグダイヤルになっていて、ピッチベンドのほかにアルペジエイター/スキャッターのパラメーターダイヤルとしての機能も持っています。
TR-8/TB-3 と同じく USB 端子を装備していて、PC/Mac 側へデジタルオーディオを出力して取り込んだり、ホストから MIDI 制御が可能です。
さらに、名称の PLUG-OUT が示す機能として、ホスト側の PLUG-OUT 対応のソフトシンセのサウンド(パラメーター)を SYSTEM-1 内部に取り込み、ソフトシンセのサウンドを単体で再現する機能が搭載されています。
その第一弾として SH-101 を再現した PLUG-OUT 対応ソフトシンセのリリースが予定されています。
BOSS ブランドでリリースされていた VT-1 を再現した製品で、入力した声のピッチやキャラクターを変化させるボイストランスフォーマーです。
声の成分であるフォルマウントとピッチを別々に制御可能なので、ボコーダーやオートピッチ補正マシンとしても使うことができます。
他の3機種と同様に USB 端子を備え、PC/Mac 側にデジタルオーディオ出力が可能です。
USB バスパワー駆動にも対応しています。
満を持してというか、ようやくというか。
アナログ回路そのままの再現ではなく、デジタルの新技術で勝負してきたところに Roland 開発陣の意気込みと自信の強さが垣間見えるようです。
TR-8/TB-3 も気になりますが、SH-101 ユーザーとしては一番気になるのは SYSTEM-1 のほうですね。
特に PLUG-OUT 機能の動きを詳しく見てみたい。
今後の AIRA シリーズの展開にも注目。(気が早いですが…)
[追記] 2014/02/15
「ICON」と「藤本健の“DTMステーション”」に早くも詳しいインタビューレポート記事が掲載されています。
興味がある方はぜひ読んでみてください。
藤本さんの記事によると、国内の市場予想価格は、TR-8 が52,000円前後、TB-3 が32,000円前後、VT-3 が22,000円前後、SYSTEM-1 が60,000円前後になるそうです。
[関連サイト]
Roland
Roland AIRA (Global Site)
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現時点ではグローバルサイトの roland.com と US サイトの rolandus.com に製品ページが開設されていて、日本サイトの roland.co.jp には情報がありません。
[追記] 2014/02/17
日本語製品ページが開設されていました。
» Roland - AIRA series :: 製品>検索結果
発売時期は TR-8/TB-3/VT-3 が2014年3月頃、SYSTEM-1 は2014年5~6月頃で、価格は Synthtopia によると、TR-8 が499ドル、TB-3 が 299ドル、SYSTEM-1 が599ドル、VT-3 が199ドルになるだろうとのこと。
AIRA は単独の製品名ではなく製品シリーズラインナップの総称で、今回発表された4つの機種以外にも今後拡充されていくものと思われます。
Rhythm Performer TR-8
もはや説明不要の名機 TR-808/TR-909 の定番ドラムサウンドを完全再現した新世代のドラムマシン。
内部演算は96kHz/32bit浮動小数点で処理され、当時のアナログ回路の個性をデジタル回路でモデリング再現する Roland 独自の新技術 Analog Circuit Behavior (ACB) が採用されています。
エフェクトはステップ単位のリバーブ、ディレイの他に、外部入力をサイドチェインしてダッキングやゲート、スキャッターなども利用可能になっています。
本体には各インストルメントのパラレル出力端子がありませんが、PC/Mac と USB ケーブルで繋ぐことによって、全インストルメント11系統を独立してデジタルオーディオ出力して DAW に録り込んだり、ホスト DAW の MIDI クロック同期や MIDI 制御が可能。
- 11種類のインストルメントで構成され、TR-808/TR-909 サウンドを含む16個のドラムキット
- テンポの連続調整に加え、タップテンポ、シャッフルの微調整も可能なラージテンポノブ
- アクセントの強度が個別調整できる専用ノブ
- ステップ単位のリバーブとディレイが個別調整できるエフェクト専用ノブ
- 外部入力をサイドチェインしてステップ単位のダッキングやゲート効果が使用可能
- ビートにリアルタイムで完全同期可能なスキャッター機能
- 7セグメント4桁の LED ディスプレイ、フルカラー LED 内蔵の16ステップのパッドボタン
- リアルタイムパターン入力中に32ステップまでステップカウントを調整可能
- リアルタイム入力モードと再生モードをシームレスに切り替え可能
- 4つ異なるロールとインストルメント単位のミュートをリアルタイムにプレイ可能
- パターンコピーと手軽に独創的なビートを生成するパターンランダマイズ機能
- ステレオ (L/R,mono) 出力端子、選択可能な2系統 (A/B) 出力端子、ヘッドフォン端子
- USB type B 端子 (Audio/MIDI)
- ステレオ (L/R) 外部入力端子
- MIDI IN 端子×1、MIDI OUT端子×1
- AC アダプター電源 (1000mA)
Touch Bassline TB-3
こちらももはや説明不要の名機 TB-303 のアシッドサウンドを完全再現するベースラインシーケンサー。
鍵盤部はオリジナルのボタン式を踏襲せずに、プレッシャーセンシティブ対応のタッチパッドが採用されています。
TR-8 と同じく内部演算は96kHz/32bit浮動小数点で処理され、新技術 ACB によって TB-303 独特の矩形波/ノコギリ波や粘っこいフィルター、グライドが再現されています。
オリジナルサウンドに加えて、ドライブ系のエフェクターを通した過激なサウンドや、新たな4オシレーターの分厚いサウンドなど計134種類の音色が登録されています。
TR-8 と同様に USB 端子を備え、PC/Mac 側へデジタルでオーディオ出力して DAW などに録り込んだり、MIDI 制御が可能です。
- プレッシャーセンシティブ対応のタッチパッド鍵盤
- TB-303 サウンド、エフェクトサウンド、4オシレーターの新サウンドを含む計134音色
- シャッフル、タップテンポに対応したテンポコントロール機能
- スムースな応答性を持つビルトインエフェクトコントロール機能
- 7セグメント3桁の LED ディスプレイ
- パターン入力と再生をシームレスに切り替え可能
- パターン作成を支援する16ステップのインジケーター LED
- 1パターンあたり最大32ステップまで作成可能
- ステップ入力とタッチパッドを使ったリアルタイム入力に対応
- フレーズの長さを変えるために再生中にステップカウントを変更可能
- ランダムパターン作成・編集機能、パターンコピー機能
- ステレオ (L/R,mono) 出力端子、ヘッドフォン端子
- USB type B 端子 (Audio/MIDI)
- MIDI IN 端子×1、MIDI OUT端子×1
- AC アダプター電源(500mA)、USB バスパワー駆動対応
PLUG-OUT Synthesizer SYSTEM-1
デザインとサイズから SH-101、名前が SYSTEM-1 というところから SYSTEM-100/700 を連想させますが、TR-8/TB-3 とは異なり直接のモデルになったシンセはないようで、96kHz/32bit浮動小数点の内部演算と新技術の ACB を使うことによって、Roland 歴代の名機たちのアナログサウンドを蘇らせる力を持っていると言えそうです。
キーボードはノーマルサイズの25鍵で4音ポリフォニック、音源部は2オシレーターにサブオシレーターとノイズジェネレーター、フィルターはローパス(-12/-24dB)とハイパスが別々にあり、エンベロープはピッチ/フィルター/アンプの3つが搭載されています。
ピッチベンド/モジュレーションのホイールがジョグダイヤルになっていて、ピッチベンドのほかにアルペジエイター/スキャッターのパラメーターダイヤルとしての機能も持っています。
TR-8/TB-3 と同じく USB 端子を装備していて、PC/Mac 側へデジタルオーディオを出力して取り込んだり、ホストから MIDI 制御が可能です。
さらに、名称の PLUG-OUT が示す機能として、ホスト側の PLUG-OUT 対応のソフトシンセのサウンド(パラメーター)を SYSTEM-1 内部に取り込み、ソフトシンセのサウンドを単体で再現する機能が搭載されています。
その第一弾として SH-101 を再現した PLUG-OUT 対応ソフトシンセのリリースが予定されています。
- ファットなサウンドを生成する4オシレーター
- 波形を連続的に複雑変化できるオシレーターカラーパラメーター
- 全パラメーターを LED 付きノブ/スライダーでコントロール
- スキャッター機能付きの高機能なアルペジエイター
- ダイナミックな10のフレーズバリエーションをダイヤルで操作可能なスキャッター
- -12dB/-24dB 切り替え付きのローパスフィルターと独立したハイパスフィルター
- 音色バランス調整が容易なトーンノブ
- 先鋭的なサウンドを生成するクラッシャーノブ
- 統合化されたディレイとリバーブエフェクト
- テンポにシンクする LFO とディレイ
- 可搬性の良いコンパクトなボディと革新的な薄さの25鍵ノーマルサイズの鍵盤
- フットペダル用端子 (CONTROL/HOLD)
- ステレオ (L/R,mono) 出力端子、ヘッドフォン端子
- USB type B 端子 (Audio/MIDI)
- MIDI IN 端子×1、MIDI OUT端子×1
- AC アダプター電源(850mA)、USB バスパワー駆動対応
Voice Transformer VT-3
BOSS ブランドでリリースされていた VT-1 を再現した製品で、入力した声のピッチやキャラクターを変化させるボイストランスフォーマーです。
声の成分であるフォルマウントとピッチを別々に制御可能なので、ボコーダーやオートピッチ補正マシンとしても使うことができます。
他の3機種と同様に USB 端子を備え、PC/Mac 側にデジタルオーディオ出力が可能です。
USB バスパワー駆動にも対応しています。
- 複雑な音声分析をリアルタイムで高速処理
- スムーズなコントロールが可能な4つのスライダー
- 最大3つまでセッティングを登録可能(インスタント・リコール可能)
- 視認性が良いグリーン LED
- 可搬性と耐久性の良いコンパクトなボディ
- ファンタム電源対応のXLR/TRS コンボジャック、1/8インチマイクジャック
- ステレオ出力(L/R) と Wet/Dry 出力(mono×2)の切り替え可能
- ループバック録音対応の USB オーディオインターフェイス機能
- オプションのフットスイッチで操作可能
- ステレオ (L/R、Dry/Wet 切り替え) 出力端子、ヘッドフォン端子
- USB type B 端子 (Audio)
- AC アダプター電源(380mA)、USB バスパワー駆動対応
レビュー/デモ
[ここに YouTube プレイヤーが表示されます]
http://www.youtube.com/watch?v=hEV08xEKl_k
http://www.youtube.com/watch?v=iXja4xs7Xag
http://www.youtube.com/watch?v=cFndONG4obs
http://www.youtube.com/watch?v=VYujlzVDTkI
http://www.youtube.com/watch?v=vOa9VTAc73Q
http://www.youtube.com/watch?v=0D-Ieh7x9vQ
http://www.youtube.com/watch?v=iE9qem7gDKk
http://www.youtube.com/watch?v=pXsMvTSCkuY
http://www.youtube.com/watch?v=cy428RHu1mw
http://www.youtube.com/watch?v=hEV08xEKl_k
http://www.youtube.com/watch?v=iXja4xs7Xag
http://www.youtube.com/watch?v=cFndONG4obs
http://www.youtube.com/watch?v=VYujlzVDTkI
http://www.youtube.com/watch?v=vOa9VTAc73Q
http://www.youtube.com/watch?v=0D-Ieh7x9vQ
http://www.youtube.com/watch?v=iE9qem7gDKk
http://www.youtube.com/watch?v=pXsMvTSCkuY
http://www.youtube.com/watch?v=cy428RHu1mw
満を持してというか、ようやくというか。
アナログ回路そのままの再現ではなく、デジタルの新技術で勝負してきたところに Roland 開発陣の意気込みと自信の強さが垣間見えるようです。
TR-8/TB-3 も気になりますが、SH-101 ユーザーとしては一番気になるのは SYSTEM-1 のほうですね。
特に PLUG-OUT 機能の動きを詳しく見てみたい。
今後の AIRA シリーズの展開にも注目。(気が早いですが…)
[追記] 2014/02/15
「ICON」と「藤本健の“DTMステーション”」に早くも詳しいインタビューレポート記事が掲載されています。
興味がある方はぜひ読んでみてください。
藤本さんの記事によると、国内の市場予想価格は、TR-8 が52,000円前後、TB-3 が32,000円前後、VT-3 が22,000円前後、SYSTEM-1 が60,000円前後になるそうです。
[関連サイト]
Roland
Roland AIRA (Global Site)
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