CASIO が1984年に独自の PD (Phase Distortion) 音源を採用してリリースしたミニ鍵盤のデジタルシンセ CZ-101 を覚えていますか?
その CZ シリーズが30年の時を超えて iPad 用アプリ CZ App for iPad として復活リリースされました。
App Store 価格は2,000円、iOS 8 以降の iPad に対応。
これを書いている現時点では CASIO の公式サイトに製品ページはありません。
[追記] 2015/01/22
製品ページが開設されていました。
第一弾の CZ-101 は、36種類の波形を搭載した4パートマルチティンバーの PD 音源を内蔵していました。
まだマルチティンバーに対応したシンセが少なかった当時に、安価ながらも4パートを独立して使える性能はコストパフォーマンスが高く、PD 音源の珍しさも相まってか瞬く間にベストセラーとなり、シンセ市場の中で CASIO の知名度を一気に急上昇させました。
開発協力として冨田勲氏や高橋幸宏氏が参加し、当時 TV CM にも登場していたのを覚えている人もいるのでは?
CZ-101 がリリースされた後、85年にはCZ-1000、CZ-3000、CZ-5000、86年には CZ-1、そして CZ-2000S が最後の CZ シリーズとなり、続いて87年からは PD 音源を進化させた SD 音源を採用した HZ-600、さらに iPD 音源を採用した VZ-1、VZ-10M、VZ-8M をリリースした後 CASIO はシンセ事業からは撤退します。(家庭用キーボード、電子ピアノは継続)
その後2012年になって突然 XW シリーズを引っ提げてシンセ事業を再参入したことは記憶に新しいところです。
CZ App for iPad はその名の通り CZ シリーズの PD 音源をソフトウェア上で再現し、新たにアプリとして新機能をいくつか盛り込んだソフトシンセ・アプリです。
CZ-101 と同様に36種類の波形を搭載した4パートマルチティンバーの PD 音源を内蔵しています。
エンベロープは各ポイントをドラッグで直接調整できるようになっています。
CZ シリーズの(元)ユーザーなら違和感なく使いこなせるのではないでしょうか。
まだ購入してないのと、現時点では製品ページがなく、公式のデモ動画やサウンドデモがないのでサウンドの再現度の感想についてはノーコメントとしておきます。
(近いうちに公開されると思われますが…)
あと、オーディオファイルプレイヤーではなくて、やっぱりパターン式(ステップ式)の簡易シーケンサーも付いててほしいかなとちょっと思ったりしました。
[追記] 2015/01/22
製品ページリンクとデモ動画を追加しました。
[関連サイト]
CASIO
CZ App for iPad
CASIO CZ App for iPad
カテゴリー: ミュージック
リリース: 2015/01/20 (Ver.1.0.1)
価格: 2,000円
その CZ シリーズが30年の時を超えて iPad 用アプリ CZ App for iPad として復活リリースされました。
App Store 価格は2,000円、iOS 8 以降の iPad に対応。
[追記] 2015/01/22
製品ページが開設されていました。
PD 音源と CZ シリーズ
PD (Phase Distortion) は文字通り「位相の歪み」を意味し、正弦波を読み出す際の位相角を歪ませることによって複雑な波形を生成するという独創的なアイディアを使った音源システムです。第一弾の CZ-101 は、36種類の波形を搭載した4パートマルチティンバーの PD 音源を内蔵していました。
まだマルチティンバーに対応したシンセが少なかった当時に、安価ながらも4パートを独立して使える性能はコストパフォーマンスが高く、PD 音源の珍しさも相まってか瞬く間にベストセラーとなり、シンセ市場の中で CASIO の知名度を一気に急上昇させました。
開発協力として冨田勲氏や高橋幸宏氏が参加し、当時 TV CM にも登場していたのを覚えている人もいるのでは?
CZ-101 がリリースされた後、85年にはCZ-1000、CZ-3000、CZ-5000、86年には CZ-1、そして CZ-2000S が最後の CZ シリーズとなり、続いて87年からは PD 音源を進化させた SD 音源を採用した HZ-600、さらに iPD 音源を採用した VZ-1、VZ-10M、VZ-8M をリリースした後 CASIO はシンセ事業からは撤退します。(家庭用キーボード、電子ピアノは継続)
その後2012年になって突然 XW シリーズを引っ提げてシンセ事業を再参入したことは記憶に新しいところです。
CZ App for iPad
CZ App for iPad はその名の通り CZ シリーズの PD 音源をソフトウェア上で再現し、新たにアプリとして新機能をいくつか盛り込んだソフトシンセ・アプリです。
CZ-101 と同様に36種類の波形を搭載した4パートマルチティンバーの PD 音源を内蔵しています。
- DCO、DCW、DCA をそれぞれ2系統搭載
- DCW、DCA にそれぞれ作用するキーフォロー
- 4種類(1、2、1+2'、1+1')のライン選択出力が可能
- 2系統のピッチのずれを細かく設定できるデチューン、コーラス効果
- 金属的なサウンドに不可欠なリングモジュレーション搭載
- DCO、DCW、DCA の各セクションにエンベロープジェネレーター搭載
- エフェクトを3系統(Reverb、Chorus、DSP)搭載した4トラックミキサー
- iPad 内のオーディオデータ再生して合わせて鍵盤演奏が可能
- 2段、3段、4段、向かい合わせなど複数人対応の鍵盤のレイアウト
- Inter-App Audio、Audiobus (Input のみ)に対応
- Apple lightning-USB アダプタなどを利用して外部 MIDI 機器から利用可能
エンベロープは各ポイントをドラッグで直接調整できるようになっています。
公式デモ
[ここに YouTube プレイヤーが表示されます]
http://www.youtube.com/watch?v=ZPNy_2FbfAk
http://www.youtube.com/watch?v=ZPNy_2FbfAk
CZ シリーズの(元)ユーザーなら違和感なく使いこなせるのではないでしょうか。
まだ購入してないのと、
(近いうちに公開されると思われますが…)
あと、オーディオファイルプレイヤーではなくて、やっぱりパターン式(ステップ式)の簡易シーケンサーも付いててほしいかなとちょっと思ったりしました。
[追記] 2015/01/22
製品ページリンクとデモ動画を追加しました。
[関連サイト]
CASIO
CZ App for iPad
CASIO CZ App for iPad
カテゴリー: ミュージック
リリース: 2015/01/20 (Ver.1.0.1)
価格: 2,000円