今更感もありますが、iOS 版と Android 版の TouchOSC とホスト側の OSC、OSC MIDI bridge、Core MIDI (ネットワーク)、rtpMIDI の組み合わせについてまとめました。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
1982年に制定された MIDI プロトコルよりも多くのデータ伝送を可能にした新たな高速ネットワーク対応の演奏データ通信プロトコルです。
TouchOSC は iOS や Android を搭載したタッチデバイスを DAW や DJ のコントローラーなどの OSC 対応のコントロールサーフェイスとして利用できるようにするアプリで hexler によって開発されました。TouchOSC Editor (Windows/OS X/Linux) を使えば自分で好きなレイアウトを作って登録することもできる汎用性の高いアプリです。
OSC に加えて、MIDI Bridge 機能も備えているので OSC 未対応の MIDI 対応ホストの操作も可能になっています。
ホスト側の PC には DAW や DJ ソフトなど操作対象と TouchOSC とのやりとりを中継するブリッジソフトウェア TouchOSC Bridge (Windows/OS X 対応)が用意されています。
通常は TouchOSC とセットで使い、起動するとホスト側から OSC/MIDI デバイスとして認識されます。
rtpMIDI はネットワークを介した MIDI シグナルの送受信を可能にするプロトコル RTP-MIDI に準拠したドライバとブリッジソフトウェアのことで、Windows 用が Tobias Erichsen 氏によって2010年にリリースされています。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
Image may be NSFW.
Clik here to view.
(左) OS X の MIDI ネットワーク設定のダイアログ (右) rtpMIDI のダイアログ
OS X 10.4 と iOS 4 から標準で実装されている CoreMIDI のネットワーク機能も RTP-MIDI に準拠しているので、rtpMIDI と CoreMIDI のネットワーク機能には互換性があります。(CoreMIDI のネットワーク機能と同等の機能を Windows 環境でも使えるようにしたのが rtpMIDI という位置付けになります)
分かってしまえばわざわざ表にするまでもないものですが、初めてセットアップする時にいきなりつまづくと、焦って根本的な原因を見失ってしまって無駄な時間を費やすこともあるかもしれません。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
Image may be NSFW.
Clik here to view.
(左) Android 版、(右) iOS iPad 版 の設定項目
» OSC → TouchOSC Bridge (OSC)
ホスト側のソフトが OSC に対応していて、 TouchOSC Bridge を起動している場合は、TouchOSC 側は OSC の項目でホストの IP アドレスを指定します。
上の表で iOS/Android (OSC) → Windows/OS X (TouchOSC - OSC) で計4パターンの組み合わせ。
» MIDI Bridge → TouchOSC Bridge (MIDI)
ホスト側のソフトが MIDI だけに対応していて、TouchOSC Bridge を起動している場合は MIDI Bridge の項目にホストの IP アドレスを入れて有効にします。MIDI Bridge が ON になっているときは OSC のほうは OFF にしておいてもかまいません。
上の表で iOS/Android (MIDI Bridge) → Windows /OS X (TouchOSC - MIDI) で計4パターンの組み合わせ。
» CoreMIDI (iOS)→ CoreMIDI (OS X)
iOS/OS X の CoreMIDI は RTP-MIDI プロトコルに準拠しているので、ホスト側が OS X なら、TouchOSC Bridge を起動していなくても CoreMIDI ネットワークの設定イアログでセッションを作成してディレクトリ欄に現れるコントローラー側のデバイスを選択することができます。(上のダイアログ画像参照)
CoreMIDI 同士を使うときはホスト側で TouchOSC Bridge を起動しておく必要はありません。
この組み合わせは上の表で iOS → OS X の1パターンだけです。
» CoreMIDI (iOS) → rtpMIDI (Windows)
ホスト側が Windows で rtpMIDI が動いているときは、iTouchOSC 側が CoreMIDI でもつながります。この場合もホストで TouchOSC Bridge を起動する必要はありません。
rtpMIDI の設定項目は CoreMIDI のネットワーク設定とほぼ同じです。(上のダイアログ画像参照)
この組み合わせは上の表で iOS → Windows の1パターンだけです。
» 間違いやすいパターン MIDI Bridge (iOS)→ CoreMIDI / rtpMIDI
初めてセットアップするときに間違いやすいのが、iOS 側が MIDI Bridge でホスト側の OS X が CoreMIDI ネットワーク、もしくは Windows で rtpMIDI を選んでしまってるパターンです。
ディレクトリ欄に iOS デバイスが現れて「接続」ボタンで追加できるので一見つながるように思えますが、じつはちゃんとつながっていません。とくに rtpMIDI の場合待機状態でレイテンシーの表示が時々変わるので、つながっていると勘違いしがちです。
Android 版では MIDI Bridge を選んでも CoreMIDI、rtpMIDI のディレクトリ欄には現れません。
» Android 版は RTP-MIDI 未対応
Android 版は現時点では RTP-MIDI プロトコルには対応していないので、ホスト側が CoreMIDI や rtpMIDI では受信できません。
どうしても MIDI で操作したい場合は TouchOSC の MIDI Brigde を有効にして、ホスト側で TouchOSC Bridge を起動しておく必要があります。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
Image may be NSFW.
Clik here to view.![]()
humatic TouchDAW
Android には似たようなアプリで humatic TouchDAW があります。こちらは RTP-MIDI に対応しているので、ホストが rtpMIDI でも接続することができます。(ただしこちらは OSC には未対応)
フリー版のほうはマルチタッチが制限されていて、あまり実用的ではないのでお試し版のつもりで。
TouchOSC は元々 OSC コントローラーアプリとしてリリースされた後、MIDI にも対応してさらに使い勝手が良くなったのはとてもいいことではあるんですが、逆に接続パターンがいろいろできてしまって少しややこしくなったので、初めてセットアップするときに戸惑ってしまう人もいるのではないでしょうか。
[関連サイト]
hexler TouchOSC
rtpMIDI | Tobias Erichsen
OpenSound Control
humatic TouchDAW
Image may be NSFW.
Clik here to view.
hexler TouchOSC
カテゴリー: ミュージック
リリース: 2012/03/31 (Ver. 1.8.1)
価格: 450円Image may be NSFW.
Clik here to view.![icon]()
Image may be NSFW.
Clik here to view.
hexler TouchOSC
カテゴリ: 音楽&オーディオ
リリース: 2012/01/07 (Ver.1.3)
価格: 無料
Image may be NSFW.
Clik here to view.
humatic TouchDAW free
カテゴリ: 音楽&オーディオ
リリース: 2012/11/02 (Ver.1.4.4)
価格: 無料
Image may be NSFW.
Clik here to view.

基本知識
OSC は OpenSound Control の略称で、カリフォルニア大学バークレー校にある CNMAT によって開発されました。1982年に制定された MIDI プロトコルよりも多くのデータ伝送を可能にした新たな高速ネットワーク対応の演奏データ通信プロトコルです。
TouchOSC は iOS や Android を搭載したタッチデバイスを DAW や DJ のコントローラーなどの OSC 対応のコントロールサーフェイスとして利用できるようにするアプリで hexler によって開発されました。TouchOSC Editor (Windows/OS X/Linux) を使えば自分で好きなレイアウトを作って登録することもできる汎用性の高いアプリです。
OSC に加えて、MIDI Bridge 機能も備えているので OSC 未対応の MIDI 対応ホストの操作も可能になっています。
ホスト側の PC には DAW や DJ ソフトなど操作対象と TouchOSC とのやりとりを中継するブリッジソフトウェア TouchOSC Bridge (Windows/OS X 対応)が用意されています。
通常は TouchOSC とセットで使い、起動するとホスト側から OSC/MIDI デバイスとして認識されます。
rtpMIDI はネットワークを介した MIDI シグナルの送受信を可能にするプロトコル RTP-MIDI に準拠したドライバとブリッジソフトウェアのことで、Windows 用が Tobias Erichsen 氏によって2010年にリリースされています。
Image may be NSFW.
Clik here to view.

Clik here to view.

(左) OS X の MIDI ネットワーク設定のダイアログ (右) rtpMIDI のダイアログ
OS X 10.4 と iOS 4 から標準で実装されている CoreMIDI のネットワーク機能も RTP-MIDI に準拠しているので、rtpMIDI と CoreMIDI のネットワーク機能には互換性があります。(CoreMIDI のネットワーク機能と同等の機能を Windows 環境でも使えるようにしたのが rtpMIDI という位置付けになります)
組み合わせ表
下の表は TouchOSC 送信側をヨコ、ホスト受信側をタテにならべて、それぞれ送受信できる組み合わせに○をつけたものです。TouchOSC 送信 (コントローラー) | ||||||||
Android 版 | iOS 版 | |||||||
OSC | MIDI Bridge |
OSC | MIDI Bridge |
Core MIDI |
||||
ホスト 受信 |
OS X | TouchOSC Bridge |
OSC | ○ | ○ | |||
MIDI | ○ | ○ | ||||||
CoreMIDI (Network) | ○ | |||||||
Windows | TouchOSC Bridge |
OSC | ○ | ○ | ||||
MIDI | ○ | ○ | ||||||
rtpMIDI | ○ |
- TouchOSC Bridge : TouchOSC 標準のホスト用ブリッジソフトウェア
- rtpMIDI : Windows 用の RTP-MIDI プロトコル対応ブリッジソフトウェア
分かってしまえばわざわざ表にするまでもないものですが、初めてセットアップする時にいきなりつまづくと、焦って根本的な原因を見失ってしまって無駄な時間を費やすこともあるかもしれません。
組み合わせのOK/NG
TouchOSC のアプリの設定項目には、OSC と MIDI Bridge、iOS 版には CoreMIDI の項目があります。(iOS 版にある Line 6 の MIDI midimobilizer は今回は説明省略)Image may be NSFW.
Clik here to view.

Clik here to view.

(左) Android 版、(右) iOS iPad 版 の設定項目
» OSC → TouchOSC Bridge (OSC)
ホスト側のソフトが OSC に対応していて、 TouchOSC Bridge を起動している場合は、TouchOSC 側は OSC の項目でホストの IP アドレスを指定します。
上の表で iOS/Android (OSC) → Windows/OS X (TouchOSC - OSC) で計4パターンの組み合わせ。
» MIDI Bridge → TouchOSC Bridge (MIDI)
ホスト側のソフトが MIDI だけに対応していて、TouchOSC Bridge を起動している場合は MIDI Bridge の項目にホストの IP アドレスを入れて有効にします。MIDI Bridge が ON になっているときは OSC のほうは OFF にしておいてもかまいません。
上の表で iOS/Android (MIDI Bridge) → Windows /OS X (TouchOSC - MIDI) で計4パターンの組み合わせ。
» CoreMIDI (iOS)→ CoreMIDI (OS X)
iOS/OS X の CoreMIDI は RTP-MIDI プロトコルに準拠しているので、ホスト側が OS X なら、TouchOSC Bridge を起動していなくても CoreMIDI ネットワークの設定イアログでセッションを作成してディレクトリ欄に現れるコントローラー側のデバイスを選択することができます。(上のダイアログ画像参照)
CoreMIDI 同士を使うときはホスト側で TouchOSC Bridge を起動しておく必要はありません。
この組み合わせは上の表で iOS → OS X の1パターンだけです。
» CoreMIDI (iOS) → rtpMIDI (Windows)
ホスト側が Windows で rtpMIDI が動いているときは、iTouchOSC 側が CoreMIDI でもつながります。この場合もホストで TouchOSC Bridge を起動する必要はありません。
rtpMIDI の設定項目は CoreMIDI のネットワーク設定とほぼ同じです。(上のダイアログ画像参照)
この組み合わせは上の表で iOS → Windows の1パターンだけです。
» 間違いやすいパターン MIDI Bridge (iOS)→ CoreMIDI / rtpMIDI
初めてセットアップするときに間違いやすいのが、iOS 側が MIDI Bridge でホスト側の OS X が CoreMIDI ネットワーク、もしくは Windows で rtpMIDI を選んでしまってるパターンです。
ディレクトリ欄に iOS デバイスが現れて「接続」ボタンで追加できるので一見つながるように思えますが、じつはちゃんとつながっていません。とくに rtpMIDI の場合待機状態でレイテンシーの表示が時々変わるので、つながっていると勘違いしがちです。
Android 版では MIDI Bridge を選んでも CoreMIDI、rtpMIDI のディレクトリ欄には現れません。
» Android 版は RTP-MIDI 未対応
Android 版は現時点では RTP-MIDI プロトコルには対応していないので、ホスト側が CoreMIDI や rtpMIDI では受信できません。
どうしても MIDI で操作したい場合は TouchOSC の MIDI Brigde を有効にして、ホスト側で TouchOSC Bridge を起動しておく必要があります。
Image may be NSFW.
Clik here to view.

Clik here to view.

humatic TouchDAW
Android には似たようなアプリで humatic TouchDAW があります。こちらは RTP-MIDI に対応しているので、ホストが rtpMIDI でも接続することができます。(ただしこちらは OSC には未対応)
フリー版のほうはマルチタッチが制限されていて、あまり実用的ではないのでお試し版のつもりで。
TouchOSC は元々 OSC コントローラーアプリとしてリリースされた後、MIDI にも対応してさらに使い勝手が良くなったのはとてもいいことではあるんですが、逆に接続パターンがいろいろできてしまって少しややこしくなったので、初めてセットアップするときに戸惑ってしまう人もいるのではないでしょうか。
[関連サイト]
hexler TouchOSC
rtpMIDI | Tobias Erichsen
OpenSound Control
humatic TouchDAW
Image may be NSFW.
Clik here to view.

カテゴリー: ミュージック
リリース: 2012/03/31 (Ver. 1.8.1)
価格: 450円Image may be NSFW.
Clik here to view.
Image may be NSFW.
Clik here to view.

カテゴリ: 音楽&オーディオ
リリース: 2012/01/07 (Ver.1.3)
価格: 無料
Image may be NSFW.
Clik here to view.

カテゴリ: 音楽&オーディオ
リリース: 2012/11/02 (Ver.1.4.4)
価格: 無料